去年に完結したマンガですが、読破したので感想を書きます。(と言うより先月存在をしって全巻まとめ買いしたんですけどね)

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まずは大まかなあらすじから

主人公は高校生の少女”藤井 有栖”(作中ではアリスと表記され、あまり漢字での表記はされない)、もともと母子家庭で育ったが1年前に母親が亡くなり親戚の家で生活している。先天性集中力過剰をもち、一つのことに集中すると周りのことが全く見えなくなる。

そんな少女が殺し屋”蜘蛛”によって親戚の養父を殺され、自身も作害されそうになるが蜘蛛に保護され暗殺技術を叩き込まれついには蜘蛛を超え2代目”蜘蛛”として闇の世界で生きていくことになる。(といっても敵の組織の構成員が自分から現れるので、もっぱら戦場は学校)

組織の構成員を倒していくが、通う高校を舞台とした賞金ありの有栖殺害目的の”蜘蛛狩り”が組織によって実行されたことによって一気に物語が動く。(この蜘蛛狩りが本作品の本編)

蜘蛛狩りのために多数の自らに「虫」の名前を関した組織の構成員が、通う高校に現れ暗殺や大規模な破壊を行う戦闘などがおこなわれる。

そして、戦闘の中で有栖は自らの父親や自分を狙う組織のボスと対峙していくことになる。

 

ここから感想です。

まずは設定について。

・組織の構成員みんな虫好きすぎ

そもそもコードネームが全て虫の名前になっている。蜘蛛といった総称や雀蜂といった固有の名前を使用している違いはあるが、全員が自分の名前の虫の特徴を持つ特徴を模した攻撃を行っている。(ライダーキックは微妙かな)

足長蜂から雀蜂にコードネームが変わった例もあるが、基本的に名前は変えないのかな。これは自分の技術の特徴にあった虫を特定し、そこからさらなる技術を突き詰めていったのかな。

・構成員の特徴は2種類に分類される

構成員の分類すると、自身の暗殺技術を開発したものと先天的な身体特徴を武器としているものの2種類にわけられる。

有栖は先天的集中力過剰を持っていたが、あくまでその技術は体術のように習得していくもので前者にあたり多くの構成員がこちらに属する。

後者しては”軍隊蟻”倉本藍や”撚翅”田嶋頼子がこちらになる。”軍隊蟻”の特徴は興奮を伴う状況での唾液交換による多数の群衆の精神支配、”撚翅”は一人を支配する能力と成長停止による長寿命(本人のコ言葉を借りるなら200年は生きれるよう)であり、どちらも技術で習得するものではない。

穴蜂も精神支配を行っていたが、こちらは科学技術側なので前者。

次はキャラクターについてです。

・倉本先輩脱ぎすぎ!そして本作最凶のSキャラ

本作品の終盤で回想を含めて、服を脱ぐ描写が多い。特に黒川沙羅を支配する際には、いきなり自分の部屋に招き入れ裸をみせ困惑した状況でいきなりキスをして精神支配を実行した。(完全に羞恥心ないなこの先輩…)

しかも、支配後裸の黒川の頭を踏みつけた状態で命令を下している。同級生の扱いもそうだが、個人的に気になったのは自分自身は少し服を着ているということ。(着るなら全部着ろよというツッコミは無しで…)つまり、自分が服を着るまでの時間黒川を放置して改めて土下座を命令しているということ。

しかも、その後も自分の意に沿わない命令が実行されようとした場合にはまず相手(黒川)にビンタしてから命令をする。完全支配しているなら言葉の方が早いだろうに。

また、”軍隊蟻”の女王に支配された人は完全支配された兵士となるが、女王を失うと自我すら失い本能のままに行動するようになる。いろいろな作品である支配者がいなくなれば正気に戻るということが適用されないし接触した正常な人にも感染は広がるという最凶の能力。ほんと一人で世界滅ぼしかねないよこの能力。

・コスプレ好きの兜虫の姉さん

戦場が学校で、不審がられないとはいえその学校の制服まで準備して侵入してくる。エピローグではなぜかゴスロリ服を着用。

ゴキちゃんにおばさんと呼ばれているのでそれなりの年齢のはずなのに、茶目っ気たっぷりの”お姉さん”である。ただし、力勝負のみであれば作中最強は彼女な気がする。おそらく舞台となった学校の校舎を最も破壊した登場人物である。(壁とかぶち抜くし、床もぶち抜いた)

・最後の最後にすべてを台無しにしたゴキちゃん

戦闘技術はあるのだが、有栖に返り討ちにあい蜘蛛狩りでは神経支配されて、復活したと思ったら軍隊蟻の兵士に捕まる。その後は有栖とボスの戦いの最後に兜虫とともに有栖を助ける大事な役割をおってかっこよく現れ、蜘蛛狩り終了後有栖を匿って精神的に疲弊した有栖を諭すなど大人の対応をしたのに…

最後の発言は有栖との完全百合展開計画について、ホント最後まで楽しませてくれました。

・有栖主人公?

作中で不遇な境遇でいじめをうけ、暗殺の対象にされ、敵に捕まり(本人曰くわざとらしいけど)洗脳されそうになり、敵のボスに一緒に生きようと言われ、決戦の最後はさっそうと現れた仲間に助けられる。

…主人公なんだけど本作のヒロインなんじゃないの有栖。

 

本作についての注意点

・本作は虫の描写がおおいです。虫が苦手な方にはおすすめしません。

本当に虫の説明が細かい、少女のバトルアクションマンガと言うより虫の擬人化マンガなんじゃないかと思うくらい。

・物理法則について無視してみましょう

別宇宙の物理法則があると思いましょう。有栖の糸はなんであんなに万能なんだとか、あれだけ怪我してなんで動けるんだとか仮死状態から数十分で復活(息もしてなかったのに)とかいろいろありますが、別宇宙なので問題無いと思いましょう。

・本作は虫の生態について学ぶマンガです

バトル要素が大部分を占めていますが、上記の通り主人公を含め登場人物は虫の擬人化存在です。バトルでの動きや技術と虫の生態をリンクさせて学びましょう

 

作者もあとがきで書いていますが、かなり投げっぱなしのエンドなので好き嫌いが分かれるかもしれませんが、続編が書かれるという余地がある作品かなと思います。

というか本心から、続編をかいてくれないかなと思っています。


コメント一覧

返信2017年9月17日 1:22 AM

「キャタピラー」の感想です(5巻まで) – whiletrue.com24/

[…] 前作のアラクニドの感想はこちらから […]

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