「FUKUSHIMA 50」を見たので感想を書きます。
少しネタバレがあります。
題名からわかる通り、2011年におきた福島第一原発事故を題材にした作品です。
日本だと実際におきた出来事を映画になるとするとかなり古い出来事が多いですが、これは9年までの出来事ですね。
当時は大学生でしたが混乱度合いは記憶に残っています。一番記憶に残っているのは、3/11の夕方に東日本大震災がおきたことをしり、さらに福島第一原発が電源喪失したことが報道されていましたが、23時ごろに全ての報道するニュースがなくなったことでした。
中学や高校時代に原子力発電とかの本を読みあさっていた身としては、原発の電源喪失というかなりまずい状況なのになぜ報道をやめるのかが理解できなかった。この映画をみて思ったのが、東電や官邸も全く報道できる状態ではなかったのだなと思いました。
それは情報が全くなかったのもそうですが、危険な状態であることの説明すらできなかったのだと思うとかなり危なかったのだなと思いました。
今でこそ事故の検証が行われてある程度当時どのような状態であったことがわかってきていますが、全ての電源が喪失した状況で計器類すらまともに動いていない状況でよくあれだけの対応ができたと思います。
当時首相がいく時点では裏で電源が確保されていてある程度わかっている状況だと思っていましたが、映画の中でベントの実施直前で圧力ぐらいしかわかっていなかったのが描かれており、首相がくることで最優先事項が後回しにされたなど対応ができなかったのだなと思いました。
また、原子炉建屋の爆発などが発生して線量が高くなり作業できる場所すら限られてくる中で緊迫した状態で行われていたのがはっきりとわかる映画なので現場の危険度など理解できる内容でした。
事故から数年後に吉田所長が亡くなった場面の映像でありますが、この出来事を語り継いでいくというセリフがありますが、本当にこの映画を含めて広めていくことが必要だと思いました。
「原子力で明るい未来」と書かれた誰もいなくなった町というのが印象的で、過去の出来事を思い出す際に資料館で説明の中でも安全でコストが安いという説明されていることが一瞬で崩れ去ったことも印象に残りました。
原作はまだ読んでいませんが、映画を見て読んでみようかなと思いました。
原作は下のリンクからどうぞ。